神野奈津子 プロフィール
書との関わり
東京都出身 祖父母が書道を教えている環境で育ち5歳から祖母に書を習う。高校生より祖父の書家、神野渓雲に指導を受ける。高校生の時に文科省毛筆書写技能検定の師範(一級)免状を取得。
現代のあらゆる書の表現のもとになっている古典に興味を持ち東京学芸大学にて書道を専攻。
大学での学びを現代に活かしていくためにデジタル領域の広告代理店で経験を積んだ後、2013年より書道の指導に従事。東京学芸大学書道科を設立した田邉古邨が創立した書道一元会の会員(準同人)として猪野里秋に教えを受け、制作展示活動を行っている。
両利き。書に対しては頭に浮かんだことを早く書くには左手、丁寧に美しく書くには右手と両手をそれぞれの特性に応じて使い分けており自分自身の利き手を大切にすることが大事であると考えている。
茶道との関わり
親族で茶道を楽しんでいた光景をよく目にしていたことから興味を持ち、茶道を教えていた大叔母に表千家の手解きを受ける。
現在も表千家で茶道を学び書との関わりについて考え、自身の活動に活かし続けている。
アート制作
東京で生まれ育った経験から、シンプルで現代的な表現が自分自身にとっての自然であると考え、墨を使った現代アート、メディアートを制作、発表。フランスなど国内問わず海外での制作展示活動の実績をもつ。
パリでピカソが住んでいたアトリエを貸与されているアーティスト、Hachiro Kannoを大叔父に持ち大きな影響を受けている。
国内外での文化活動
日本文化の楽しさを共有したいと国内外で文化活動を行う。
国内ではお酒と書道を一緒に楽しむ「酔書会」や「茶書の会」、また海外ではフランス、アゼルバイジャン、ジョージア、香港、ベトナムなどで書道や茶道を学ぶ会、国内の外国籍の方への指導や体験会などを行い楽しさを伝え続けている。
教室を開講するにあたって
高校生の時に進路や自分自身のことなど大きく悩んだ時期がありました。そんな中、続けていた書道をしている時だけが、心落ち着つく時間となっていました。書の言葉にできない魅力に取り憑かれたのはこの時のように思います。
また、亡くなった師である書家の祖父の元には半世紀に渡り長い間通ってくださるお弟子さんが沢山いらっしゃいました。皆楽しそうで、クリエイティブで、こんな楽しい場を提供できる書の素晴らしさは、移り変わりの早い現代でも変え難い素晴らしいものであると感じていました。
私自身は沢山海外へ旅をしてきましたが、日本の文化を知っていることで、多くの友人ができ沢山の素晴らしいご縁をいただくことができました。このことを多くの海外に行かれる方に知っていただきたいと願っています。自分の生まれた国に伝わるものを知ることは大変に価値があることです。
私も書を通じて多くの人が楽しく、そして文化を知る。そんな場所を作っていきたいという、昔からの願いを形にしました。
利き手も、年齢も、性別も、国籍も問わず、書を通じてどんな方でもお越しいただける教室を目指しています。